筑波の山
筑波の山にでも
行きたくなったのだ。
海と迷ったが、
とても大切な時間なのだ。
肌寒い季節の夜に
自身に問いかけてみるのであった。
ずっと前に見たことある星だ。
遠くの小屋からは薄暗い灯りが見える。
そんな夢から覚めて、
鮮やかな朝がまた始まるんだ。
見えにくくて透明なもの
あの時言った言葉が、
宙を浮いていて。
取り戻すための文字ばかりが、
身長を伸ばしてゆくようだ。
地域のなかに、
苛立つような大切なものが。
花は優しそうに見守る。
見えにくくて透明なものだ。
ハワイにいるような
なつかしげにレコードの曲を
かけてみようと思った。
さっきの白い鳥を見て、
その気になったんだ。
ハワイにでもいるように、
ゆっくりと時が流れる。
少しだけ心が躍ったりするんだ。
いつか、その足で通り抜けるんだ。
しあわせそうな少女
しあわせそうな少女が、
園芸植物を育てていた。
時を超えているようだった。
そうしていると、
なつかしい歌が聞こえてきた。
花瓶のほうに目を向ける。
不思議と気持ちが落ち着いてくる。
窓からは富士山が見えていた。