色褪せずに輝いている
積もってゆく雪が太陽の光で
照らし出されているのでした。
その村には、
なぜか雪は届かないのです。
しかし人々は明るく楽しそうで、
にぎわっているのでした。
村以外のすべてと
関わりを避けているようだったのです。
時計というものはなく、
眠くなったら皆、
眠りにつくようでございました。
そんな村にも満月の日があるようで、
その日だけは特別なようでした。
名前も知らぬ者もちらほらいるようですが、
それでもなごやかな街の雰囲気でございました。
地図にはない場所だったので、
その村が知られるのは、
ずっと先のことでした。
色褪せずに、
まるで時間が止まっているように
輝きつづけるのでした。